スマホ5Gの基本が分かるよう、なるべく簡単に解説します。
難しい用語を、なるべく排除し、簡単な解説の極限に挑みました。
他のサイトの記事を読んで、あきらめてしまった人でも、大丈夫!
5Gの特性として、
・超高速 ←このページ
・多数同時接続
・超低遅延
これらがアピールされています。⇒ 総務省リンク
このページは、超高速についてです。
そもそも5Gどころか、スマホの通信原理すら分からない、という方に向けて、その基本について解説します。分かりやすさを優先して、かなり簡略化しています。まるっきり嘘にならないようにはしています。 厳密にいえば、ちょっと違うのですが、そのちょっとのせいで、まるっきり理解できない方が損なので、ここでは目をつぶってください。
通信方法について
1と0
バーコードの「白」「黒」や、モールス信号の「トン」「ツー」というのは聞いたことがあると思います。5Gでも同じで、一対を使用しています。ただし「白」「黒」と呼ぶ代わりに、「1」「0」と書きます。
特徴は2つ
電波、という単語は聞いたことがあるでしょう。そして、経験的に、電波にまつわる、次の2つは、別物であると、うすうす気づいていると思います。はっきり説明できなくても、ここでは、2つの特徴があることが分かれば十分です。
① スマホの電波の受信状況を表す際に、画面に、アンテナの図が表示されています。バリ4、という言い方が一般的なのかは分かりませんが。4本または5本の棒が立っていれば、受信状態は良好です。ここでは、アンテナの棒の本数、という程度で覚えておいてください。
② 一般的なスマホでは、地デジは見れません。NETFLIXとかYou Tubeは無しで。つまり、電波そのものは届いているけど、その電波を拾える、拾えない、があります。逆にテレビでスマホの受信もできません。ここでは、スマホとテレビの間の違い、という感じで覚えておいてください。
特徴によって、情報を伝える方法も2つ
データをやり取りする方法は、2つに大別でき、それぞれ、この2つの特徴を利用しています。
(1) アンテナ本数で伝達: アンテナの本数が多いときに「1」、少ないときに「0」という感じで情報を送ります。AMラジオに使われています。
(2) スマホとテレビの差で伝達: スマホとテレビの差を100個に割って、テレビから1つ分遠い方を「1」、テレビに近い方を「0」という感じで情報を送ります。FMラジオ、テレビ、スマホに使われています。
どちらが良い?
通常の使用状態では、建屋に邪魔されて、電波が弱くなります。
(1) アンテナ本で伝達する場合、全体的に電波が弱くなるため、いつの間にか、アンテナの本数が減ってしまいます。この時、1と0を読み間違えて、エラーとなります。
(2) スマホとテレビの差方式の場合、電波が弱くなっても、スマホはスマホ、テレビはテレビです。つまり、周波数は変わらないため、1と0を間違えません。建物に邪魔される前提であれば、こちらの方が、エラーが起きにくくなります。
一般的に使われている単語の説明
普段使う際には、黒、赤、青を次のように使います。
・周波数 = 黒線
800MHzのように呼ばれるのは、周波数の代表値です。プラチナバンド、高周波数帯と呼ぶものは、こちらになります。
・帯域幅 = 赤線と青線の差
情報は、赤線と青線の差です。昔、ワンセグとか言われたものがありましたが、セグとは、セグメントの略です。この場合は赤線と青線の差を話題にしています。例えば、800MHzは、「1」を送りたいときには801MHzを、「0」を送りたいときには799MHzの電波を送ります。
5Gが超高速な理由
重要なので、もう一回。情報は、赤線と青線の差です。代表値「800MHz」ではありません。5Gが4Gに対して超高速と言われるのは、この帯域幅です。4Gに対して、最大で8倍用意されています。
道路に例えると、赤線と青線の情報1つ分が1車線です。
800MHzの車線は、801MHzを「1」、799MHzを「0」
803MHzの車線は、804MHzを「1」、802MHzを「0」
806MHzの車線は、807MHzを「1」、805MHzを「0」 ・ ・ ・
のような感じです。4Gでは1車線のところ、5Gは8車線に増えたけど、車のスピードは同じです。これにより、8倍高速化が可能です。
なお、実際に使える車線の数は通信会社によります。つまり、8倍高速化が可能ですが、あくまで、可能というだけであり、実際の運用では、等倍の場合もありえます。5Gだからと言って、通信速度が必ずしも上がるわけではありません。
逆に言えば、車線さえ使えれば、
現在の4Gでも、超高速は可能
です。